一般的にクレームを言う方は氷山の一角といわれています。その他の方々はサイレントクレーマーと言われ、何も言わずに商品を購入しなくなり、その店から離れていきます。メンタル不調も同様ではないでしょうか?メンタル不調と手を上げる方は、それまで我慢して我慢してやっと手を上げられる状態。つまり氷山の一角です。その下層には、サイレントメンタル不調である「メンタル不調予備軍」が多くいる、と考えてみることで「不調のサイン」をキャッチできるようになるかもしれませんね。
20年変わらないストレス社会
仕事に対するストレス・悩みを抱えている方は、厚生労働省の調査によると20年前も現在でもほぼ差はありません。一見景気に左右されているように思われますが、常に存在しています。一方で、精神障害等メンタル不調労災認定者は20年前比べておよそ15倍近くに上昇しています。
これは一般的に
・転職が流動的におこなわれる環境になったこと
・働き方改革など世の中の認知の流れの変化
・多様な働き方によるメンタル不調の幅も変化したこと
があげられます。
メンタル不調者が増加することで
・新しい人員の補充
も必要となります。
企業にとってもコストがかかるため、死活問題ですよね。人材募集費用や教育費用というコスト面だけではなく、引継ぎ等の現社員の心理的負荷も大きくあります。
だからこそ、社員のメンタル不安をいち早くキャッチしていく必要があります。
ストレスチェックは氷山の一角
現在ではストレスチェック制度をおこなっている企業もありますね。でもストレスチェックをして不調のある方だけ産業医に任せている、という形になっていませんか?
メンタル不調は、クライアント・お客様からのクレームと同じように、氷山の一角です。クレームを言われる方はほんの1~2割程度です。大抵の方は、サイレントクレーマーで何も言わずに離れていきますよね。
メンタル不調も同様です。メンタル不調者がいた場合、その方は氷山の一角で、職場内のサイレントメンタル不調者・メンタル不調予備軍は存在します。
メンタル不調と聞くと
「それって個人の問題でしょ?」
「それは当人のメンタルが弱いからだ」
と考える方はいらっしゃいます。
もちろん、当人の課題もあるかもしれません。
ただ同僚、先輩や上司からの声掛けや安心できるより良い信頼関係を築くことで、その課題を克服する緩急要因になるのであれば、企業としても取り組める予防策は多くあります。
今日から取り組める予防策
それは、日頃からのコミュニケーションかもしれません。
または、意見箱・相談窓口のような部署外のサポートかもしれません。
他にも、1on1面談のような定期的な関わりかもしれませんね。
いずれも「本人の考え・意見が言える場づくり」です。
・意見が言えない
・伝えても拒否される
そのような環境では、自発的に物事を考えて行動する人間に成長はできません。
「怒られないように、言われたことだけをやる」
そのように仕事の工夫をすることなく、作業をしているような形になります。仕事の工夫をすることなく作業をしている方を見て、あなたはどのような気持ちになりますか?
きっと良い気持ちはしないですよね。それは当人もきっと同じ気持ちかもしれません。「怒られないように、言われたことだけをやる」行為はとても閉鎖的で閉塞的です。その閉鎖的・閉塞的な状況が続くと、メンタル不調に陥りやすくなるのかもしれませんね。
ほとんどの企業が、個々に自発的に考え・行動し、仕事の工夫をしながら取り組む生産性の高い人材を望んでいると思います。だからこそ、従業員の考え・意見を言う場・時間を持つことは、気持ちを解放する、自己を見せる大事なことなのです。
意見が言える場づくりをすることが難しいと考えている方へ
現在のあなたの企業はいかがでしょうか?本人の意見が言える場づくりを整えていますでしょうか?
もし、あなたの企業が1on1面談はおこなっているけれど
「部下の本音がわからない」
「評価や叱責をしてしまう面談になっている」
そのような状況であれば、キャリアコンサルタントがサポートする「キャリアアテンドサービス」を活用してみませんか?キャリアアテンドサービスは、上司と部下、そしてキャリアコンサルタントの3名で面談をおこないます。上司のサポートとして部下の言いたいこと・本音を話せる時間を提供していきます。
ご興味がある方は一度ご相談くださいませ。