知識・経験そして働く自信を持った20代が過ぎ、その自信を活かしさらにステップアップしたい!と転職したり、部署異動など新しい環境で働くことが増える30代。活躍したいという期待値とは裏腹に、その新しい環境に馴染めず、転職したことを後悔したり、20代で得た経験や自信さえも失っている方もいらっしゃいます。
そのような、新しい環境に戸惑いを感じている30代の方へ。新しい環境の中で、ご自身の強みや魅力を活かしていく仕事の工夫とはどのようなことなのか、過去にキャリアカウンセリングを受けた相談者の事例やアンケート・感想を交えて、本当にその転職・部署異動は失敗だったのか?という疑問にお答えしていきます。
新しい環境で戸惑いを感じる理由
転職や部署異動などで、以下のことで悩んでいませんか?
✔部署異動による、周りとのスキルの違いに焦っている
✔新しい異動先で、業務が円滑に進むことができない
✔新しい配属先で、若手から教えてもらう環境に息詰まり感がある
✔転職したが、職場環境に馴染めていない 転職したが、思うように結果を出せる自信がない
このように新しい環境で、新しく創る人間関係に悩み、過去のスキルを活かしきれず、新しい知識・情報を吸収しないといけない焦りが伴う30代。
今まで培ってきた経験と自信があったからこそ、新しい環境でさらにステップアップしたい、能力の幅を広げたいと期待を込めて望んだ環境の中で、過去に得られた自信・あなたの強みさえもなくなってしまっていませんか?
新しい環境下にある既存のルール
新しい配属先でも、転職先でも、それまで培ってきたあなたの経験・強みを活かしてほしいという想いが企業側にあります。中には新しい配属先は急な命令で、何が認められて、何を期待されているか分からずに異動される方もいらっしゃいますが、基本的には双方の合意で新しい環境に移っていきます。
- あなたは、今までの経験と自信がさらに活かすことができる環境へ
- 企業は、あなたが関わることで今できていない業務や体制の変化ができる期待をして
双方がそれぞれ大きな期待値を込めていますが、その期待値が下がっていく要因として、一つは環境要因があります。「郷に入っては郷に従え」という言葉があるように、新しい環境では、今まで培ってきたその場の環境のルールがあります。
あなたがもし、その環境のトップとしての役割を担うのであれば、強制的に今までのルールを否定し、変化させていくことはできるかもしれません。でもきっと今までのルールが心地よいスタッフばかりでしたら、反感を買うやり方ですね。
ただ、多くの方々が現場で働く、または主任やリーダークラスの役割で、新しい環境のルールに馴染むことを求められているのではないでしょうか?
「今までチームで連携しておこなうことが、達成感を得られていたけれど、新しい環境は一人に対しての裁量権が高く、連携などをしていない環境だった」
上記のような場合、あなたは今までの達成感を感じる仕事の取り組み方ができないことで、あなた自身否定感を持つことがあるかもしれません。それと同様に、もしあなたが新しい環境で、今までのルールを否定し無理矢理変えようとすると、今までのルールが心地よい方たちにとっては否定された感が否めません。
だからこそ、新しい環境の中にある今までのルールを尊重しつつ、あなたらしさが活かせる仕事の取り組み方・工夫をしてみることで、賛同者や協力者を増やしていくことはできます。
転職を失敗した!と考える瞬間
(以下の内容は、本人の了承を得て匿名記載しています)
20代の頃から、積極的に自分の意見を伝えるAさん。我を通すのではなく周りの意見も柔軟に取り入れ評判が良い方です。半年前にキャリアアップしたいと転職をしました。その新しい転職先で会議に出席したとき、議題に対して意見を伝えたところ、叱責をされましたそうです。
今まで積極的に意見を言い合うことが当たり前だったAさんにとって、発言することを否定されたことに、とてもショックを受けていました。周りも誰も意見を言い合わない、そのような会議スタイルに違和感を持ち、会社に対する不信感を募らせていくきっかけになったそうです。
日常の業務においても、それぞれのスタッフが個々の業務を淡々とこなしている、そのような積極的な会話がない仕事環境に、「転職先を誤ったかも・・・」そんな考えがよぎります。
転職者の多くは、転職して6か月目あたりに、このように転職を失敗した!と頭をよぎらすことがあります。そして、今までの経験・自信を失う前に、さっさと自分の強みが本当に活かせる次の環境を探していこうと。もちろん、その選択は決して悪いとは限りませんが、良い選択でないこともあります。次へ次へと見つける方法は、「新しい環境のルールに合わないから」が理由になっているからです。そうすると、少しでも違うと感じると次へ、次へ、と転職を繰り返してしまう体質になってしまいます。
それよりも、まずは新しい環境のルールを尊重していく中で、ご自身の仕事の取り組み方・工夫を見つけていくことが必要です。このAさんも、入社半年目で転職が頭によぎりましたが、現在は、ご自身の強みが活かせる状態で、同じ企業で活躍しています。最初の会議での発言で叱責された理由は、今までのAさんの経験値だけで話していたから。その企業の状況を把握する中で、企業・組織にとって必要なことという視点で物事を捉え、発言をするようになってから、賛同者も協力者も増え、Aさんの活動領域は拡がっていきました。
現在のルールを尊重しながら働き方を見つけていきたい方へ
大学新卒が3年以内に3割離職する、という話は有名ですが、中途である転職者も同様、もしくはもっと見切りが早いのではないでしょうか?それはそれまで培ってきた知識・経験・自信があるからこそ、その魅力を活かしきれない環境にモヤモヤしてしまうことが多いのでしょうね。そしてその強みを活かしきれない環境で働き続けるよりも、次を目指したいという思考が大きいのではないでしょうか?
もし、あなたがそのような状況にいるのであれば、一度立ち止まってきちんとこれからの方向性を考えてみませんか?新しい環境のルールのもとで、そのルールを尊重しながらご自身の強みを活かす仕事の工夫ができるようになれば、結果的に良い転職先になり、また長く働き続けることもできます。ご自身だけで考えてもわからない、というのであればキャリアカウンセリングを受けてみることをオススメします。
キャリアカウンセリングに相談に来られる方は、現役で働いている会社員の方がほとんどです。今回のように転職に失敗した!新しい配属先に馴染めていない、などの相談も多くあります。そのような相談者がカウンセリングを受けた後、このように変化しています。
このように、キャリアカウンセリングはあなたの働く気持ちを回復し、気持ちのリズムを整えていく時間です。もし、あなたが新しい環境の中にあるルールで戸惑いを感じているようであれば、お気軽にご相談くださいね。