人は誰でも悩みを抱えているものです。企業が社員のプライベートな面に向き合う必要はないのかもしれませんが、社内体制や制度を整えることで、社員に安心感を与えていくことができます。でもだからと言って制度を整えてもきちんと社員の心の内に残るような伝え方をしていなければ、安心感を持つことができません。
人材不足の現在、社員が安心して働ける場所をつくることで生産性を高め、継続な雇用へとつながっていきます。
表面の顔/内面の顔

LGBTはおよそ13人に1人の割合で存在すると言われており、これは一説では左利きの人数とほぼ同数だと言われています。私自身、左利きの知り合いは結構いますが、LGBTを公言している知り合いは数えるほどです。近年では、LGBTではなくSOGIと呼ぶことが多いですよね。LGBTは自分とは違う人という認識が強いですが、SOGIは自分ごととして捉える視点です。
あなたの周りではいかがでしょうか?公言したくても打ち明けられない人もいれば、打ち明けることなく、自身の胸の内に留めておきたい人もいます。表面的には見えてこない悩みは本人自身の話しだけではなく、親の介護や子のひきこもりも同様にあります。ナイーブな問題なので、家族の中で解決しよう、自分一人で解決しよう、と頑張り過ぎてしまうんですよね。
そのうち、その頑張り過ぎが心身共に疲労の限界に達し、介護離職などを起こしてしまいます。ナイーブな問題を個人の内に留めたままで仕事をおこなうことは、生産効率が落ち、ミスも起きがちになります。
企業にとっても損失なのです。
でもナイーブな問題を相談するわけではないため、表面的には
✔あいつはやる気がない
✔最近、覇気がない
✔仕事に集中できていない
そのようなレッテルを貼ってしまいます。そのズレが、だんだんと大きくなることで、叱責が多くなり、負のループに陥ってしまいます。
社員は企業にとって大事な軸となる存在です。
大事な人材を気持ちよく働き、生産性を高められるように、社内軸が高まる環境を整えてきませんか?
社内軸を高めることに必要なこと

人材の軸を高めるために必要なことは、社員の帰属意識を高めることです。帰属意識を深めることで、社内軸も強くなります。帰属意識を高めることは、その会社で働く存在実感・存在価値、成長してこれた成長実感、これからも成長できるという成長期待から生まれます。
その中で、存在実感・存在価値を認識してもらうことはとても大事です。これは業務を通じて存在実感・存在価値を得られる場合もあれば、企業が社内制度など社内広報を整えることで、社員一人ひとりの心の内に安心感を持つこともできます。
例えば、親の介護事情という内面の悩みを抱えていている場合、外部環境との差に摩擦を生じてしまいます。今までクライアントファーストで、柔軟に仕事をこなしていたけれど、定時で帰るようにしたい。でも定時で帰るときっと売上は減ってしまう。売上ありきの企業だから、きっと売上低下するようなら会社に迷惑をかけるし、そのうち居場所もなくなるだろう…、と。
一人で悩む方は、一人で結論を出してしまいがちです。一人で結論を出す前に、介護に関わる社内制度整っていることをきちんと伝えていることができていたら、防げる内容です。
だから、社内制度を整え、社内広報をきちんとおこなうことで社内軸を整えていくことができます。
そのために必要なことは2つあります。
1.キャリアセミナー開催
2.相談窓口の設置
この2つをセットでおこなうことで、より深く安心度が高まります。
キャリアセミナー開催をして、理解を深めよう

キャリアセミナーとして、下記のように「LGBT/SOGI」「介護」「ひきこもり」の3部構成でおこなうことで、誰でも気軽に参加することができます。
✔LGBT(SOGI)の理解と誤解
✔突然の介護に焦らないために!介護の基本的知識を知ろう
✔子どものひきこもりと向き合うための心がけること
一つずつわけておこなうと、その問題に直面している人は参加しづらい傾向にあります。3部構成にすることで、何の問題に直面しているか周りに気づかれることはありません。また、介護の問題はいつかやってくるだろう問題でもありますし、まだ子どもが小さくても将来的な問題として、ひきこもりにならないために知識として吸収したい方もいらっしゃいます。
このように3部構成にすることで、全従業員対象のキャリアセミナーとして開催することができます。
全従業員対象のキャリアセミナーにすることで、従業員からの認識は以下のようになります。
✔LGBT(SOGI)に理解を示してくれる企業なんだな
✔介護に困ったときは、上司に相談してみよう
✔親の介護、子のひきこもり、家族の問題も踏まえた働き方を支援してくれる会社なんだな
このような理解が、一人で抱え込んでいたナイーブな問題も、切迫した状態になるまで一人で抱え込むことなく、問題が深くなる前に会社に相談してみようという安心感を得られるようになります。
よくあるケースが、有能な社員が突然介護離職を申し出てきた、という問題が起きてから、セミナーを開催したり、社内体制を整えようとすることがあります。でもこれでは遅いです。介護離職を申し出た社員は氷山の一角です。一人で悩んで悩んで、悩みが深くなりすぎ抱えきれなくなり、離職を決断しています。
企業としては、有能な社員は手放したくないですよね。
だからこそ、悩みが深くなる前に、事前にセミナーで情報公開することで、企業として柔軟に働く体制を整えているよ、という社内アピールが必要なのです。
相談窓口を設置して、安心して相談できる場があると認識させよう

セミナーを開催すると、その場では理解し認識できても、いざそのような問題に直面したときどうすればいいの?という不安に対して解決できる場が相談窓口の設置です。セミナーだけで終えていると、どこに?誰に?相談したら良いか見失うことがあります。
「直属の上司に相談すれば良いけれど、最近関係が悪くて気軽に相談できない・・・」
そんなこともあるかもしれません。
相談窓口は人事でも構いません。もちろん、私たち外部のキャリアコンサルタントが相談窓口として専任で担当することも可能です。
毎週〇曜日とか、毎月1回定期的に窓口を設置している、ということだけ頭の片隅に入れていれば、いつその問題に直面しても、思い出すことができるため利用しやすくなります。
社内広報の重要性

今、社内広報はすごく重要視されています。社内広報が整っていない企業は、帰属意識も高まりません。
✔ただポスターを張る
✔ただ朝礼で広報する
✔メールで一斉送信して伝える
だけでは社内広報ができている、とは言えないでしょう。
言ったことが伝わっていなかった、ということは誰でも経験があると思います。
伝えたことが伝わったことではなく、相手が理解したことが伝えたことだからです。
あなたの会社では、社内広報をきちんとできていますか?
外部の専門家のキャリアセミナーを開催する、という広報の仕方を変えてみるだけでも理解度は深まりますよ。
もし、あなたの会社で
✔あいつはやる気がない
✔最近、覇気がない
✔仕事に集中できていない
という社員がいたとするならば、その原因は、単純に本人のモチベーションの問題ではないかもしれません。
あなたの企業でこれらのことが思い当たる社員がいるようであれば、一度キャリアコンサルタントに相談してみませんか?
