キャリアコンサルタント・キャリアカウンセラーのことを、「先生」と呼ぶ環境がありますが、私は違うと思っています。キャリアコンサルタント・キャリアカウンセラーは士業ではないので、先生ではありません。講師を専門としてされている場合はともかく、面談をおこなう場合に「先生」と言われる環境にすることは、それだけで両者の間に薄い壁のような、タテの関係性を築いている気がしてならないからです。
有資格者と無資格実務経験値の高い人の違いとは?

企業からキャリア面談のお話しを頂くとき、学校から学生面談のお話しを頂くとき、よく「先生」と言われます。きっと相手方は有資格者だからと思って、気を遣って言われているのではないかと思っています。なぜなら有資格者と、資格はないけれど実務経験高い人の違いを認識していないからです。身近にある大抵のキャリア面談は、上司が、教員がやればできる内容なのではないか、とほとんどの方が思っているでしょう。
簡単に違いを説明すると、以下のようなことです。
- 有資格者は、キャリア理論と実践が共に高い(実践は経験年数による)
- 実務経験値が高い無資格者は、実践で身につけた相談能力が高いが、キャリア理論は希薄
キャリア理論は必要あるの?と疑問に感じる方もいるかもしれません。でもスポーツでも料理でもモノゴトの本質を理解することで、上手くなっていくのと同じように、キャリア理論を知り、本質に気づくことでより良いキャリアを築くことができるようになっていくのです。
だからと言って一概にこの違いを理解する、というのは難しいですよね。カタチに見えないものだから、当然です。だからキャリアコンサルタント・キャリアカウンセラーがする面談と、上司・教員がする面談の違いが世の中に認知されにくいのかもしれません。
キャリアコンサルタント・キャリアカウンセラーが中小企業経営者から嫌われる理由

先日、ある企業の代表とお話ししていたときに、キャリアコンサルタント・キャリアカウンセラーは嫌いだとお話しされていました。
✔上から目線のキャリアコンサルタント・キャリアカウンセラー
✔自信家のキャリアコンサルタント・キャリアカウンセラー
✔学歴フィルターをするキャリアコンサルタント・キャリアカウンセラー
✔平気で遅刻するキャリアコンサルタント・キャリアカウンセラー
これって有資格者以前に人間性を疑ってしまう内容ばかりですが・・・。
でもこの要因は、周りも「先生」と呼んでしまう環境があるからではないかと思っています。年齢を重ねるほど、変に先生を呼ばれ慣れてしまうと、優越感のような気持ちを持ってしまうのかもしれませんね。
キャリアコンサルタント・キャリアカウンセラーはフラットな関係性

先生と聞くと、何かしらの専門的な卓越した知識を教えてもらうと言うイメージを持ちます。学生時代を思い出すこともあるかもしれません。社会人になると、学生時代ほど先生は身近なものではなくなります。一番身近な先生は歯医者や病院などの医師ではないでしょうか?白衣を着て、生活習慣病を改善するように食生活のことを指摘されて…、とか。
先生が身近なものではなく特別なものになっていく社会人にとって、「キャリアコンサルタント・キャリアカウンセラーの先生と面談をする」という意識付けは、変にかしこまったり、先生に相談するほど困っていない、悩んでいない、と反発されてしまうことがあります。
先生と聞くと、生徒や患者のようなタテの関係性のイメージになります。社会人にとってタテの関係性が増える行為は極端に嫌う人も多いのです。
そもそも、キャリアコンサルタント・キャリアカウンセラーは、先生と生徒、先生と患者のようなタテの関係性ではなく、もっとフラットな関係性です。
キャリアコンサルタント・キャリアカウンセラーの役割

安心・安全な環境の中で自由に話す機会の場を提供することが、キャリアコンサルタント・キャリアカウンセラーの役割です。
だから、先生と呼ばれるようなタテの関係性を、わざわざ築く必要がないのです。
キャリア面談と言っても、個人によって面談内容は異なります。
✔思うように仕事ができない
✔将来が何となく不安
✔社内の自身の立ち位置がわからない
✔自身の考えを上手く周りに伝えることができない
必要な時に応じて、必要な情報を提供することはありますが、教える・伝えることが大きな役割ではありません。まずは思いや考え・意欲を、利害関係ないフラットな環境のもとで聴くことが大きな役割です。人は頭や心に思い描いていることが沢山重なると、気持ちがついていきません。それらをしっかり話すことで、どのような未来を築いていきたいのかが明確になり、進めなかった一歩を踏み出していくことができるのです。
個人面談だけではない組織との関わり方

企業内キャリアコンサルティングをする場合、個人の関わりだけではなく、組織全体に関わります。まずはキャリア面談からスタートしますが、企業内キャリアコンサルティングでは、以下のような関わり方をしていきます。
- 個人の問題の把握
- 組織の問題の把握
- 改善の提案
- 他組織との連携
- 課題解決に必要な人材育成
- 必要に応じて定期的なキャリア面談
- 問題解決
個人面談の他、職場の状況にアンテナを張って、組織と連携し問題解決に必要な人材育成の提案を投げかけることもあります。個人の能力・スキルUPだけではなく、組織に必要とされているという個人の納得感、働く満足感を得られる職場づくりも必要です。これらを共に考え・支援していくことがキャリアコンサルタント・キャリアカウンセラーの役目です。
だから先生のようなタテの関係性ではなく、より良い組織をつくっていくための企業と二人三脚をする役割がキャリアコンサルタント・キャリアカウンセラーです。
気を遣うと良い仕事はできない

あなたはキャリアコンサルタント・キャリアカウンセラーのことを先生と呼んでいませんか?その気遣いは必要ありません。(少なくとも私には)個人名でお話しする方が、より安心・安全に自由にお話しすることができ、それが今まで気づかなかった組織の課題を発見できるきっかけになるかもしれません。
また私の性格上、気を遣って仕事をされると、私の方も余計に気を遣い過ぎてしまいます。変に気を遣っていても良い仕事はできませんよね。だから、お気遣いなく!
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