あなたは、社内で「周りに口を挟むスキを与えない人」と思われていませんか?何をしても完璧でスキがない、いつも正しいことを言っている。優秀な人と言えば聞こえはいいけれど、周りからの視線にスキを見せることができなくなった、いつでも相手を論破してしまう…、そんな自分はいませんか?
スキを見せることができなくなる環境にいると、ますます自分を見失い、スキを見せれない環境に同化していきます。虚像した姿をつくる自分に、疲れてしまうことだってあるのです。
自分の自己主張の強さにうんざりしていませんか?
会議などの議論をする場や、上司に企画書を見てもらうとき、自分の意見を否定や反対されたとき…、こういう場面でついつい強く言ってつい正当性を主張せずにはいられないんですよね。
でも、冷静になるとあとで後悔したり、これではいけないと反省したりするんですよね。
そもそもこうなりがちな人って、3つの特徴があるってご存知でした?
もしかして、あなたも当てはまっていませんか?
周りに口を挟むスキを与えない人の3つの特徴
- 真っ直ぐで真面目
- 正直者
- ルールに従順
規則や型にはまった中で実直に行動する人ほど、ルールにそぐわないことが度重なると、正そうと論理的に話しだします。論理的に話して伝わることもあれば、伝わらないときがあります。伝わらなかったとき、もっと緻密に論理的に話すクセがついていきますので、周りに口を挟むスキを与えない人になっていきます。
周りに口を挟まれない、相手を論破する人間は、どのような環境に身を置くかで、左右されることがあります。
そうはいっても、毎日こんな環境なんだから自然とそうなるよねって思いませんか?
環境を急に変えることもできないし、きっと変わることもない、そのように考えていませんか?
わかります。かつての私もそうでした。
スキを与えない人間に成長させる環境
上司から論破されまくっていた会社員時代
私の会社員時代も、「女性も受け入れるよ、男の意識で男並みに働いてくれたらね」という職場でした。
負けず嫌いな面もあり、その環境の中で働くことで、相手に口を挟むスキを与えない、自己主張の強い話し方が身についてしまっていたんですよね。
それが度を超えたとき、こんな風に失敗してしまいました。
いつも苦手だった上司との会話
私が会社員で営業をしていた頃、仕事は充実していた日々を過ごしていた中で、一番の問題は「上司間のやりとり」でした。問題がずっと長引いたままで何の解決をみせなかったり、ときに問題から逃げたり、人のせいにしたり、自分の都合の悪いことになると、怒鳴ったり…、とにかく「やっかいな人」でした。
矛盾があると、いつも問いただしては、話しをすり替え怒鳴られて終わる…、という上司間とのやりとりに飽き飽きしていた私は、いつしか矛盾があっても受け入れる姿勢を持つようにしました。反論したい気持ちを内に秘めて、上司の矛盾のネタを多く持っておこうと。このとき、私はいつか論破してやろうと、心の中で思っていたのかもしれません。
あるとき、いつも通り矛盾したことを言ってくる上司。今までの経緯を踏まえたら、明らかにウソをついた上司に腹立たしさを覚えた私は、今までの矛盾のネタを揃えて論破をした自分がいました。上司は黙り込み、何も言ってきませんでした。
自己主張が通ったときの違和感
今まで、何を話しても言い負かされていた上司に、言い負かす側に立った私は、気分爽快だったかと言えば、そうではありません。スッキリよりも、何かモヤモヤするような少しの違和感を持っていました。その違和感は、上司の表情のある変化で、原因に気づくことができました。
私が話しをしている間、上司は怒りの表情や納得できない表情から、いつしか悲しい表情になったのです。
その悲しい表情を見たときに、ハッと気づいたんですよ。
そもそも、私は上司を論破したかったのではありません。話しを途中で遮られたり、考えを聴いてくれなかった上司に、私の考えを聴いて欲しかっただけです。
私は、上司に対して、
「上司なら部下の見本であるべき」
「上司なら誠実であるべき」
「上司なら信頼される人間でないといけない」
という「~べき思考」が強かったように思います。
この「~べき思考」という考えの思い込みすぎが、自己主張を加速させていき、考えを伝えることよりも論破することに必死になっていたんですよね。
単純に論破する側が変わっただけで、何の意味もないことに気づいたんです。
それからは、何かあるたびに、自分の考え方のクセが強すぎてはいないか、と一旦立ち止まって考えるようになりました。そうすると、相手の後ろにある背景も何となく見えてくるようになり、なぜそう言われるのか、を深く考えられるようになり、冷静に対応できるように変わりました。
考え方のクセをはずしてみる
私は本来、自分の気持ちを押し出すような自己主張が激しい方ではなく、相手のために何かしたい、相手の助けになりたいという「for you」精神の方が強いんですよね。クライアント間であれば、クライアントのために、という「for you」意識が働きますが、社内の場合、上司のために、という気持ちは全く持ちませんでした。
周りに口を挟むスキを与えない私は、相手のことよりも自分のことばかり考えていたのだと思います。
- 周りの環境に同化してしまった自分
- 同化することでfor you から for me でしか上司の視点を持つことができなくなった自分
そんな風に、自己主張が強くなったことを環境のせいにしていましたが、結局のところ私の考え方のクセが強すぎて、自己主張が勝手に成長していってしまっていたんですよね。
私は「~べき思考」をなくしてからは、すごくラクに目上の人と接することができるようになりました。自分の主張より、まず相手の話しを深く聞くことで、何でそのように言われるのかが、わかるようになったからです。
あなたは、考え方のクセが強すぎることはありませんか?
あなた自身が持っている考え方のクセを一旦はずしてみて、フラットに相手の意見を聴くことで、それまで表面的なモノゴトでしか見えていなかったものから、内面的なモノゴトに気づくようになります。そうすることで、自分よがりではない、柔軟性を持った話しやすい人に変わっていきます。
柔軟性を持った人は、心の余裕が生まれ、ラクな人間関係を築けることができるようになりますよ。
■「~すべき思考」については、過去にまとめた記事がありますので、参考にどうぞ。
■他にも様々な考えのクセをまとめた記事がありますので、参考にしてみてくださいね
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