耳が耳のため、目が目のための分断を超えた音楽を楽しむ、落合陽一×日本フィルプロジェクト「変態する音楽会」に先日行ってきました。この音楽会が開催されている時間の東京の夜は、ゲリラ豪雨とカミナリで大変な夜だったようです。その日、私は「変態する音楽会」の中で、今まで自分の中にあったオーケストラの印象が覆される大きなカミナリに打たれるような体験をしました。
きっかけはクラウドファンディング
私、実は今までオーケストラの生演奏を聴く機会が全くなく、今回が初体験でした。何となく、「敷居が高い」「静かに聴くもの」「退屈で眠たくなるもの」という印象でしたし、何よりも興味がわかなかったからです。そんな私が「変態する音楽会」に興味を持った理由は一つ。
障がい者が今までできなかったことを、テクノロジーを使ってできるようにすることを、オーケストラがタッグを組んだ企画だったからです。音が聞こえない人たちに、音楽は耳で聴くものだから聴けないという概念を変えていく、テクノロジーが進化した現在だからできることに興味を持ち、クラウドファンディングで支援しました。
クラウドファンディングは、落合陽一さんのtwitterをフォローしていて、その流れで知りました。クラウドファンディングだったから気軽にチケット入手したのかもしれません。だってオーケストラを聴きに行くと言ったら、敷居が高いイメージだし、誰かと特別な日に行くようなモノじゃないですか。一人鑑賞なんて、そんなオーケストラに興味あるわけではないし…。そういう意味では、クラウドファンディングからの支援、チケット入手は独り身には合っているのかもしれないですね。
オーケストラの概念を覆す新感覚
初オーケストラ生演奏は、今までのイメージを覆すものでした。音のキレイさはもちろんですが、指揮者である海老原光さんが、楽しそうに指揮をしている姿に驚きました。オーケストラの指揮者は、スマート、力強さ…というイメージが先行していたので、遠い席からでも楽しさが伝わってくる指揮と演奏に終始ワクワクしました。
そして指揮棒に合わせて映像が変化する仕組みに心が踊る、自然にテンションも上がっていきます。
チケットが売り切れで私は体験しなかったのですが、音楽を体験するために一部の鑑賞者には、
振動が身体に音を伝える「ボディソニック」
振動と光が音の特徴を感知できる「Ontena」
視覚と振動で感じられる球体状の「SOUNND HUG」
などのデバイスで、「音を体感」。耳×目×体感(振動)する、今までの音楽から形を変えていく「変態する音楽会」。次回は、デバイス体験もしてみたいですね。
圧巻のボレロ
ボレロの演奏と掛け合わさった映像は「火花、花火、爆発」というイメージでしたが、私は「個の情熱の炎」という印象を受けました。
ボレロの曲調は、同一のリズムが保持される中で、2種類のメロディが繰り返されている構成です。情熱の炎の色も2種類あり、激しく燃え盛る赤い炎と、いつも冷静に静かに絶え間なく燃え続ける青い炎。その炎が周囲と掛け合わさることで、今までにない個性となりスパークする、そんなイメージでした。
オーケストラの概念を覆し、こんなにワクワク、テンションが上がるとは!
次の日は大阪で仕事があり、ボレロまで聴いて、途中退席したことが勿体ないなと後悔していますが、でもボレロまで聴けて良かった!こんなにオーケストラで興奮するとは思わなかった位、最高に良かったです。
感性を磨く
最後まで鑑賞することができず、後ろ髪ひかれながら大阪に戻っている新幹線の中で、パンフレットに書かれていたフレーズ
「耳で聴こうとする行為を突破したところからしか出てこないアートがある」
これって、個人の特性も同じことで、「自分の特徴はこれしかない」という思い込みが、様々な可能性を覆いかぶしている原因じゃないかな、と。
ボレロで感じた情熱の炎のように、軸となる青い炎と、興奮して熱中する赤い炎が周囲と掛け合わすことで、見たことのないスパークを起こすように、自分の持っている特徴と周りと掛け合わすことで、最強の力が生まれる、新しい自分に出会うようになる。そのためには、自分の手が届きやすい環境だけではなく、新しい環境に触れ感性を磨くことが大事で、感性を磨けば、予想もしない周りと想像を超えるスパークをすることもできるのかもしれない。
自分で思い描いてしまっている限界の壁を突破してみよう^^
クラウドファンディングのお礼で、ステッカーが今日届いた!
次回vol.3も絶対行こう^^