能力が高い人材を採用できた!と思っていたが、成果期待があらわれず、採用したことを後悔している、そんなことはありませんか?採用のミスマッチと言えば聞こえはいいが、正直どこを間違えたのかわからない経営者・マネージャー・上司の方に、優秀な社員を採用するための、面接時に押さえておきたい3つの質問を具体的に取り上げていきます。この3つの質問だけで、履歴書や職務経歴書では見えてこない応募者の考え・学び・行動能力と本質がわかるようになり、優秀な社員を見極めて採用することができます。
3つの質問で個性の本質と行動がわかる
3つの質問で重要視するワードは下記の通りです。
- 経験行動値
- ストレスタイプ
- 前職の離職理由
経験行動値は、これまでの過去がわかります。ストレスタイプは具体的な本人の本質がみえてきます。そして前職の離職理由を聞くことで、客観的な言動ができるかどうか、が判断できます。
経験値の豊富さは行動力のたまもの
1つ目は過去の経験行動値について。過去の失敗から何を学び、どのように行動の変化をすることで、達成や成功することができたのか、よくある質問です。経験をすることで、様々なヒト、モノ、コトに触れ合っています。その中で、どのように考え、学び、行動したか、例えば柔軟な考えと譲れないこだわり、自分の意見を発言する機会と相手の考えを聴く姿勢、受け入れる心など、経験行動値の高い人材ほど、人間力も高まります。
応募者が話すエピソードを聞きながら、考え・学び・行動を読み取ってみると、応募者の本質・行動がみえていきます。
セルフメンタルマネジメント能力を知る
2つ目のストレスタイプを知る質問については、どれだけセルフメンタルマネジメントができているかをみていきます。
プレッシャーを感じる仕事は、モチベーションややる気を高めるような良いスパイス効果として感じる方がいます。一方でプレッシャーが強すぎて、プレッシャーをストレスを感じてしまい、急にお腹が痛くなったり、慢性的に肩が痛い、など身体に異変があらわれていきます。
まずは今まで何に対してストレスを感じることが多かったのか、と聞いていきます。例えば、下記のようなことです。
- 締切や納期などの時間や業務量の多さや散らかった資料など業務のモノゴトからくるストレス
- 上司や同僚と上手くいかない職場関係からくるヒトのストレス
- またはクライアント(お客様)とのストレス
そして、
と具体的に聞くことで、自身のセルフメンタルマネジメント能力がわかります。メンタルマネジメント方法は個々によって異なりますが、本人の性格や特徴、クセがよくあらわれます。上司はそのクセを知っておくことで、入社後にストレス過多なことが起きたときに、スタッフのストレスマネジメントができるようになります。
前職の離職理由は本質を知る宝
3つ目は、離職理由について。
離職する理由の本音は、職場環境や企業の将来性の不安、給与や勤務時間の不満などあります。離職した本人は、本人なりの正義の考えを持っています。
例えば、
何回上司と話しをしても、何も変化がないし…
もっと成果を認めてくれる企業に転職しよう!
という感じです。このときは、何を言っても変わってくれない会社がイヤ、並列な評価がイヤ!と感情的になっています。
面接では、退職した会社のできごとを、どれだけ客観視して、自分の考えと行動、上司の考えと行動を捉えて話しをすることができるか、を見極めていきます。この時点で、感情的な部分が多く見受けられるなら、退職した会社に対して消化不良なモノゴトが見えてきます。
消化不良なモノゴトは、入社後も同様のことをする、されることがあります。辞めることで消化できたのか、客観視することで、あの時の上司の考えや行動に理解を得る気づきが生まれたのか、を見極めていきます。
当事者ではなくなった会社・上司に対して、客観的にモノゴトを捉えられないようであれば、入社後しても、すぐ泣く、不機嫌になるなど情緒不安定な部分が見え隠れするかもしれません。客観視して出た答えが、その人の本質を知るヒントになります。
最後に
3つの質問(行動経験値、ストレスタイプ、前職の離職理由)についてお話ししましたが、3つともに本人の考え・学び・行動が含まれています。1番目の行動経験値を具体的に深堀りしたものが、2、3番目のストレスタイプ、前職の離職理由です。この3つの質問だけで、本人の特徴・本質がわかります。
過去のモノゴトに消化不良を抱えているようであれば、入社後も必ず同様な直面におちいります。ストレスを抱え込むタイプだ、離職の原因は会社が悪いと、消化できていないことが見えるのであれば、どれだけ能力が高くても、どれだけ職務経験を積んでいても、採用後の期待値はドンと下がります。
なぜなら、業務だけをすればいいジョブ型の仕事環境ではない日本企業だから、社内コミュニケーションも、ホスピタリティも、少しの忖度だって必要だからです。
どれだけ学歴・資格取得・職務能力が高くても、コミュニケーション、ホスピタリティがない人材を優秀な人材だと選ぶ企業はありません。反対に職務能力は多少低くても、客観的にモノゴトを捉え、コミュニケーションやホスピタリティに問題がなければ、採用する価値はあります。職務能力は入社後の経験で身につけていけばいいし、人間力で採用されている分、素直に学ぶ姿勢を持っており、期待以上の効果があらわれることだってあります。
ぜひ、3つの質問を活かして採用のミスマッチを防ぎ、優秀な人材を選んでくださいね。
オススメの関連記事
■採用後はこの3つについて注力しよう
■スタッフが続かない企業の共通点はこちら
■心理欲求を探ってみよう
■専門家がスタッフ面談をした集計データ
■部下育成のための4つの質問
部下育成に悩むマネージャーの方へ「モチベーションを上げる4つのプロセス」