長く働き成長してくれることを期待して採用したけれど、いつも長続きしないで辞めていく、離職率が高いことでお悩みを抱えている人事担当者に。
人材採用は、これからの未来に活躍してくれるだろう存在、つまり期待値で採用します。期待値は投資と同じです。投資額を回収できないまま、「ただ合わないと感じたから」、「職場内の人間関係が上手くいかない」、「思っていた仕事と違っていた」、という理由ですぐに離職されてしまっては、採用してもムダだと考える経営者も少なくありません。
どれだけ研修をしても、すぐに辞めていく理由には、ある共通した原因があります。その原因を取り除いていくことで、定着率は改善されていきます。
採用当時からある企業と応募者の間にあるギャップとは

雇用契約は双方の合意で決まるように、企業は活躍してくれる未来に期待して採用し、応募者は能力を活かし活躍できる職場に期待して入社します。一見、未来に期待している者同士、企業も応募者も同じ目的、同じ意識を共有しているように見えます。
採用する企業側と、採用された応募者の期待の反対側にあるもの、それはストレスです。
ストレスには、企業側と応募者側で、採用当時から大きな違いがあります。
企業は現状のストレスの穴埋めで人材を採用する

足りない能力の穴埋めや、経営のスピードを上げるために、人材を採用します。企業は、今現在の社内環境にストレスを持っていて、新しい人材にそのストレスを解消してくれることを期待しています。
つまり、採用当時から企業のストレスは高い位置にあり、そのストレスを緩和していく未来を描ける人材だと考えているので、少しでも早くストレスが緩和できるように、新入社員に研修や教育を与え続け、早期成長を期待しています。
採用したピースが思うように合わなかったと感じたとき、企業は高いストレスにあった状態からさらにストレスを抱えてしまいます。
新入社員は活躍できる未来に期待が溢れストレスは少ない

新入社員は、自分の能力を活かして活躍できる職場に期待と、上手くやっていけることができるかという少しの不安を抱えて入社します。
入社当初は過度なストレスは抱えていません。もちろんプレッシャーは感じることはありますが、期待に溢れている分、そのプレッシャーを最初は楽しめていけるものです。
でも徐々に不安というストレスが増えていきます。新しい職場、人間関係、研修、目標設定…。新しいことに馴染んでいくために、企業のルールに従い、企業の色に染まるために努力しているからこそ、キレイに染まることができない自分にストレスを感じてしまうのです。
- 人間関係に馴染めないストレス
- 仕事を上手くこなせられないストレス
- 自分色と企業色がキレイに馴染むことができないストレス
入社当初は期待に溢れ、やる気やモチベーションが高まっていた状態から、モチベーションが低下し、ストレスが高まってしまう逆転現象になっていくのです。
企業がストレスを緩和させていくために採用した従業員にストレスが溜まってしまう、何だか本末転倒ですよね。
ストレスを解放するためにしなければいけないたった一つのこと

コップに水を入れ過ぎるとこぼれだしてしまうように、研修や仕事に関わる様々なことを加え過ぎると人の心もいっぱいになり、潰れてしまいます。だから加えるだけでなく、逃がしていく、手放していくことも必要です。
新入社員の場合、能力やスキルを加えるプラスの部分は残して、過度に加わってしまったストレスを逃がしていく必要があります。
ストレスを逃がし、手放すための工夫は、きちんと対面で相談できる場を提供することです。それまで様々な加えることをしてきた企業から、それまで抱えていた不安や焦り、違和感を感じていることを吐き出す時間を与えてもらうことで、安心したり、大事にしてもらっていると感じるようになります。
最初は、本音を話してくれないかもしれません。でも定期的に相談の場を提供することで、危機的状況に陥る前に相談するようになっていきます。
その相談の場の提供こそが、従業員のストレスを軽減させ、モチベーションを取り戻していく。その繰り返しは、企業と従業員の信頼を高めていきます。
すぐ辞めてしまう、離職率が高い企業に必要なことは、信頼関係を築けているかどうかです。
研修をして面倒をみていても上辺だけの関係のことがほとんどです。新しい服を上からどんどん重ねていくだけで、実は馴染んでいないです。そしてその服の重みや着心地の悪さで倒れてしまう、つまり離職してしまうわけです。
相談の機会は、それまで重ねてきた服を整理し、素の本音の姿を見せる時間です。
相談することで、服をアレンジする工夫や、服の色を変えてみるという方法が見つかるかもしれません。
抱えているストレスを取り除いていく時間と、本音を自然と聞き出せるようになる相談の機会の場を提供し続けることが、お互いに信頼関係を築け、定着につながっていく方法の一つです。
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