仕事をしていて、相手の考えや価値観にギャップを感じている方に。信頼して部下に任せた業務をミス連発されてしまったり、お願いしていた書類作成の出来があまりにもずさんだったり、そんな経験はありませんか?それは上司から見た仕事のレベルと、スタッフの仕事に対するモチベーションのプロセスが異なることが原因です。この差が上司、部下ともにストレスを抱えてしまい、さらに関係悪化して信頼をなくしてしまうことも。
スタッフのモチベーションのプロセスがわかれば、仕事の任せ方が変わります。仕事の任せ方が変われば、ミスがなくなり、効率的に仕事がはかどります。4つのプロセスを知ることで、自然に生産性も高まります。
仕事を受け止めきれていないモチベーションの4つのプロセス

上司は信頼しているスタッフに仕事を任していきますが、スタッフは必ずしも「任されて嬉しい!」という状態ではないことがあります。受ける側の意識には4つのプロセスがあるからです。
- 教えて
- 助けて
- 支えて
- 任せて
スタッフの知識・経験を踏まえて任せた仕事でも、本人からすれば、助けて欲しいというプロセスの場合があります。このギャップを埋めないことには、スタッフはストレスを抱え、上司は苛立ちを隠せない、負の状況にハマってしまってしまいます。
プロセス1:教えて

新入社員であれば、教育からはじめます。当たり前なプロセスですね。ギャップが生じやすい方は、中途採用者や仕事ができる中堅社員です。
中途採用で経験がある場合、教えるプロセスを省いてしまうことがあります。同業界経験者であっても職務内容が違ったり、職種は同じでも異業種であればやり方は異なります。
新部署の立上げに抜擢された方も、実は「教えて」のプロセス状態にいることがあります。今まで完成された部署だったから活躍できていた方が、一からつくりあげていくことには不慣れだったりすることも。やらなければいけないことに追い込まれ、何から手をつけたらいいのかわからなくなってしまうのです。
- 学んでいきたいと前向きながらも、ルールや優先順位がわからなくなっている状態
- やり方やコツを知りたいと模索している状態
任されると、質問や相談がしずらく、何とか自分で考えてやってみようという姿勢になります。だから余計に一人でストレスを抱えてしまうんですよね。教えることを省くだけで、成果がグンと鈍化してしまいます。
中途採用でも新部署異動でも、その環境のもとでは1年目です。1年目に必要な「教える」ことを省かないことが大事です。経験もあり信頼したスタッフであれば、少し教えるだけでコツやポイントがわかり、グンとスピードアップしていきます。
プロセス2:助けて

教えてもらって理屈ではわかっているけれど、なぜできないのかがわからない状態。自分で試行錯誤して調べたり考えても何もつかめない・・・。
このような停滞期は誰にでもあります。素直に「助けて」と言える人もいませんよね。
言えない、できない、わからない・・・。言葉で発言できなくても、
- 最近口数が少なくなった
- 笑顔を見ることが少なくなった
- ソワソワするようになった
- 目線を落としがちになった
言葉ではない、表情やしぐさ、目線など、態度などの非言語(ノンバーバルコミュニケーション)なサインを出してきます。
何となく違和感感じるな、と思ったときは、大抵ノンバーバルコミュニケ―ションのサインを出しています。そのサインをそのままにしておくと、ストレス過多になっていきます。
違和感を感じたときは、周りに助けを求めている状態であり、親身に話しを聴く環境が必要です。とりわけ話しに解決や結論を求めているのではありません。それは助けてと言えなかったから、相談できる場がなかったから、ただ話しを聞いてくれれば十分なのです。
じっくり話しを聞いて欲しい、今の状況をわかってほしいと思っているので、相づちをうち向き合って聞く時間をつくるだけで、「助けて」という危機感から「安心感」に変わります。安心感に変わることで、改めて仕事に向き合う姿勢をもつことができるのです。
プロセス3:支えて

知識もある、能力も備わってきた、ある程度一人でできるようになってきた、でもまだ少し自信が持てない、そんな方に必要な支えるためのアドバイスやサポートを求めている状態です。
「支えて」のプロセスにいる場合、あれこれと丁寧に教えられると逆にストレスを生んでしまいます。
そんな不安や不満はストレスになります。
子どもが自転車に乗る練習をしているように、後ろから手を支えている程度がちょうど良い距離感なのです。
適度な距離感が、お互い信用・信頼を持ち始めている証拠なので、変に距離を縮めようとすると逆効果です。距離を縮めない心の余裕と、成長の見守りをすることで、自転車をこげるようになり、グングンスピードアップできるようになっていきます。
プロセス4:任せて

自分自身の知識や能力に自信をもっている状態です。何でもチャレンジしたい、人の役に立ちたいと前向きに取り組みたいと意欲的です。
自分で考え、動き、検証できるので、時折確認する程度で十分です。タイムスケジュール管理も、効率的にこなしていきます。一番生産性が高い状態です。
このプロセスのときには、何でもチェックされることを嫌う傾向にあります。マラソンランナーのコーチのように、適度なポイント地点で確認する位が、最大限に効力を発揮します。
間違った方向へ進む場合は軌道修正は必要ですが、ほとんどそのようなこともありません。
上司に陥りがちなミス

上司はこの4つのプロセスの中で、スタッフが今どの状態にいるのかを見極めていくことが大切です。
- 教えて
- 助けて
- 支えて
- 任せて
上司はよくスタッフを「任せて」のプロセスと感じて仕事を与えることが多いです。でも頼まれたスタッフからすると、「教えて」欲しかったり、「助けて」欲しかったり、「支えて」欲しかったりするのです。
「して欲しい」という欲求が満たされなかったとき、人はストレスを抱えます。
また、思うように成果をださない部下に、上司は苛立ちやストレスを感じてしまいます。
それはプロセスの状態を見間違っているからです。仕事を頼むとき、仕事を動かしているとき、どんなプロセスの状態であるかがわかれば、自然とストレスも消えていきます。
ストレスが消えると、仕事の頼み方も変わり、自然に無理なく業務を取り組めるようになります。プロセスごとのストレスを消していくことが、自然にやることが見えてきてモチベーションがあがっていくのです。
モチベーションを上げる方法論や本も沢山ありますが、ストレスという負の状態を消していくことで、結果モチベーションが保たれ、やる気がみなぎることも多くあります。
もし今、成果がでていないスタッフを抱えているなら、4つのプロセス単語を投げてみて、どの状態なのか聞いてみるのも一つの手ですね。どのプロセスにいるかわかれば、不必要なストレスは自然に消えていきます。
ぜひ、一度試してみてくださいね。
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