社内には様々な欲求・要望があり、従業員一人ひとりの不満を解決していくことは、なかなか難しいです。スタートアップ企業として頑張っていた創業メンバーの間でも、いつしか仕事スピードや能力の差が垣間見え不満を抱える従業員は少なくありません。仕事ができる従業員ほど、なぜあの同期と同じ給与なのか、きっちり評価制度を見える化して欲しいという要望も出てきます。
社内制度を整えることは企業にとって必要不可欠なことですので、制度を導入していく経営者も多くいらっしゃいます。自社にあった評価制度を考え、いざ活用しようとしたとき、評価制度導入を希望していた従業員が離職したいと言ってきて、従業員の不満を一つ解決できたと思った瞬間にその想いがひっくり返されてしまった…そのような経験はありませんか?
それは時間が経つにつれ、欲求が変化したからです。なぜ人は欲求は変化していくのか、変わらないストレスとは何かについてあるサロン店長を例に考えてみました。
あなたは3年前の欲求と現在の欲求は同じですか?

好きな食べ物、興味のある場所、好きな芸能人、好きなTV番組…
3年前の私と現在の私を比べると、好きな食べ物はカキからイクラに変わり、好きな場所(興味のある場所)ゆったりした場所(海とか神社とか)から美術館、歴史博物館などに変化しています。
これはごく普通のことです。飽きやすいとか、言っていることが違うとかではなく自然な流れです。
それは3年前と現在では、環境が違い、自分自身も成長しているからです。
仕事に対するこだわりも変化する

「ここのお店すごい好きなんです。この会社すごく好きで…いい会社なんですよ」
以前に親しくしていたあるネイルサロン店長の話し。すごく楽しそうに話をしていたので、あーほんとにこの店っていいお店なんだろうなぁって、思っていました。それが1年もしないくらいに、その店長の独立話しが持ち上がりました。
「元々独立することが自分の目標だった」と言うのです。
数年前は、今の会社が好きだから自分で独立して店持つことなんて考えられないって言っていた方です。
独立したいという欲求が芽生えてきた理由、それは少し前から全サロンの新卒教育担当を任されることになり、ある時に会社の嫌な部分を見たそうで・・・。新人を教育する立場としては、それが許せないらしく自分の考える店づくりに興味を持ち始めた、とのことでした。
会社の嫌な部分というのも、聴いてみると経営としてはよくある出来事なのです。悪いことをしているわけではないし、経営側ならそうするだろうっていう位の話しです。
でもずっと現場しか知らない側からすると引いてしまう内容なんでしょうね・・・。
現場を知らない経営者、現場しか知らないスタッフの間では、よくありがちなことなのかもしれません。
あなたは3年前と現在を比べて好きなことや欲求は同じですか?
きっと少しずつ違いますよね。変わらないものもあるかもしれませんが、好きなものも、好きな食べ物も、好きな洋服も、時間とともに変わっていきます。それは、悪いことではなくて、周りの環境に影響されて変わることもあれば、周りの環境に影響されて変わらざるを得ないこともあります。
欲求は変化する、ストレスは昔から変わらない

欲求は、ライフスタイルによって変わっていきます。
独身の頃は、自分のキャリアを磨くために、いい服買いたいとか、いいカバンを持ちたいとか、海外旅行行きたいとか、自分のことに使っていますね。
それが結婚して子供を持つと、子供のために何かする、と言う方向に変わっていくんです。だからそれまで好きだったことや、欲しかったものがガラッと変わるんですね。
これは仕事でもそうです。
仕事でも、店長になりたいとか、誰よりも負けない営業部で一人前になるとか、色んな欲求も、数年経つと、その欲求が変化していきます。
対して、ストレスを抱える素は、ほぼ一定しています。年齢を重ねても、生活環境が変わっても、ストレスを感じることは、昔から変わらないのです。それは幼少期の頃に身についたストレスの本質でもあり、その本質は大人になっても変わることはありません。
今回独立を決めた店長は、本当にすごく優しい方なんです。誠実で、真っ直ぐで曲がったことが嫌なタイプ。
曲がったことが嫌いな店長にとって、お店の嫌な部分が見え、新人を教える教育担当者にとって、嫌な部分を伝える自分自身にストレスを感じてしまったのでしょうね。
ストレスを感じてしまい、ずっと抱え込んでしまうようになると、企業に対しての自分の存在価値に疑問を抱くようになり、欲求も変化していきます。
だからこそ企業は、この個人のストレス反応に対して向き合う必要があります。
店長が見た企業の嫌な部分と言うものは、企業にとっては仕方がないことです。企業の姿勢を理解し、個人が抱えているストレスを解放させていくことができたなら、この店長も独立という欲求の変化にならなかったかもしれません。
ストレスを解放する良い手段がわかることで、いくつ年齢を重ねても、どんな生活環境が変わってもそのストレスを解放することができれば、仕事に向き合い、良い仕事環境、良い人間関係を築くことができるのです。
今いる従業員のストレスの種類を知ること
自分のストレスの種類をわかること
ストレスの種類を知ることで人材育成に励んでいくことができます。
ストレスの種類を知ることで、グっと従業員との距離も近づいたり、上司の距離がわかるようになったり、ちょっと見え方が今までと変わってきます。
一度、周りのスタッフのストレスと感じるものは何か考えてみてくださいね。
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