「相談したいことがありまして、お時間頂けますか?」ある日突然こんな声をかけられた時、理由をつけてすぐに相談にのらなかったことはありませんか?部下からの相談に思わず躊躇してしまう理由、それは過去、相談と言えば離職の相談しかされたことがないことが原因かもしれません。
何度か相談のサインには気づていたけれど、相談してもグチばかりで生産性がなく時間のムダだと考えているから敬遠していた、相談を聞いているフリして単なる飲み会に転換して盛り上げてごまかしたりした、など思い当たることはありませんか?スタッフが突然の離職を相談してくる理由と、予防策についてまとめてみました。
部下から相談したいと言われたときには答えはすでに決まっている

ビジネスではよく「結論から話せ」と言われます。新入社員の頃は、上司から幾度となく、順序通りに丁寧に説明すると怒られた経験は数知れずありますよね。
私の場合は、クライアントからよく怒られていました。
今でこそ相手がこれを求めているな、ということに対しての言葉を発するようにしていますが、まわりくどく話す態度はこっぴどく怒られていました。でも自分のことになると、今でもまわりくどく話しているかもしれません。
それくらい自分のことになると、上手く説明できないものです。
だから離職相談にしても、ただでさえマイナスな話しの中にある自分の気持ちの説明を、忙しい上司の時間を費やすことに抵抗を感じます。すると、仕事の悩みを相談したいというモヤモヤした悩みごとではなく、離職という結論を出したうえで相談を持ちかけるのです。
いつも結論から言えと言っている上司からすると、
「結論すぎるだろう…」
「それはもっと手前から相談してよ」
と驚いたり、嘆いたりしてしまいますよね。
上司からの気遣いある声かけには全く効果がない!

離職を結論づけた相談をされると、なかなか離職の気持ちを変えることは難しくなります。だってそれまで自分なりに考え抜いて出した結論なのですから。
本来であれば、その考え抜いている時間の間に上司が気づくことが望ましいのですが、なかなか気づくことができません。
顔色がさえなくても、「体調が悪いのかな…」と思ったり
疲れている姿にも、「今週が頑張りどきだしな…」と考えたり
声かけをしても、「大丈夫です」とか、「問題ないです」しか言わないから、大した問題じゃないと安心しては大間違いで、気軽な声かけだったから短く結論を言っているだけなのです。いつも結論から言えと言われている環境が、心配している気遣いな声かけだとしても、悟られないように短く結論で返答してしまうのです。
いつでも相談できる場と時間を整える

部下から相談したいと言われる前に、積極的に相談の場と時間をつくるようにしてみましょう。いつも結論から話すことを必要とされえていたビジネス会話から離れてみる会話の場も必要です。
相談できる機会がある、ということだけでも安心します。それは離職という結論の前に相談できる場があるとわかるからです。結論から話すことに慣れ、言いたいことがあっても余計なことが言いづらいピンと張り詰めたビジネス環境の中にあるオアシスの場のようなものです。
だからと言って、いきなり一人ひとり面談します、といってもスタッフからすると、査定に響くのではないかと警戒してしまいます。ですので、このようなことからはじめてみてください。
「毎月第3木曜日の16時~18時は個別相談するから、相談したい人は相談しに来て」
とまずは全体事項として共有します。最初は気が引けてほとんど誰も来ませんので、来なければ気になるスタッフから声かけして時間をつくるようにしてみてください。その際に、いつものビジネス会話の「結論から言え」はNGです。
部下の話しに耳を傾ける姿勢からおこなうと、より本音を話してくれます。勝手に結論づけたり、先読みしてしまうことも、相談しても否定されると思い込んでしまい、次回から相談されなくなるのでNGです。
(※相談された時に必要なスキルについて過去に書いた記事があります⇒信頼される上司になるには?仕事の悩み相談された時に必要な3つのスキル)
普段から相談の機会を与え、相談される環境に慣れていくことで、部下から相談を持ちかけられても身構えたり、敬遠することはなくなります。相談するという向き合う姿勢がどれだけ大事なことなのか、身をもってわかるようになっているからです。
部下からの相談に身構えないようにするためには、上司から相談の場を積極的に提供する、これが鉄則なのです。
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