上司や部下、クライアント先との会話の中で、不条理なことを言われたり、理にかなわないことを押し付けられたりすることは、よくあるケースです。コミュニケーション能力には、よく共感力が必要だと言われますが、不条理さゆえに感情的に反論することもあるでしょう。
私自身、あまりにも不条理なことを言われるときには、ガツガツ物言いをすることがありました。でも怒ったり感情的になると結構パワーを使いますよね。そんな感情的な時間や労力を抑えて、相手の言葉に共感できなくても上手くいくようになるための、相手の考えの捉え方を知ってからは、随分ラクになりました。
相手の気持ちを全て共感することはできない

よくコミュニケーション力に必要なことは「共感力」だと言われています。共感という意味は一般的にはこの意味で使われます。
共感
[名](スル)他人の意見や感情などにそのとおりだと感じること。また、その気持ち。「共感を覚える」「共感を呼ぶ」「彼の主張に共感する」デジタル大辞泉
何でも素直に共感できれば何のトラブルも起きません。共感できないことは日常の中では多くあります。
「それも一つの考えですね」
と捉えることはできても心の中では納得できていません。それは相手にとっては条理であったとしても、聴いた側からすると不条理だからです。
この条理⇔不条理の関係性を変化させるために、無理矢理共感する必要はありません。それは自分自身を偽ってしまうことになるからです。その態度は、時に偽善者として見られてしまう恐れがあり、相手の感情を逆なでしてしまう可能性もあります。
それよりもまず、「相手の考えを理解する」ことが大事です。
相手の非条理を理解する

相手がどれだけ非条理なことを言っても、本人からすると条理な考え、正論だと伝えてきています。このように正しいことを言っていると思っている相手に対して、
とか、
なんて反論してしまうと、火に油を注ぐ状態になってしまいます。
相手は自分の考えを否定された、拒否された、無視された、と感じるでしょう。否定されると誰だって腹が立ちますから当然です。それが世間的に道理にかなっていないことだとしても本人からすると正義だからです。
否定や拒否から入るのではなく、相手がどれだけ不条理であったとしても本人にとっては道理ごとだと、相手の気持ちを理解していくことからはじめていくことが大事です。理解した上で、
「なぜそう思うのか」
「そう思うようになったきっかけは何なのか」
などを紐解いていくと、過去の経験や周りからの状況を踏まえて、不条理な結論を見い出してしまっているのかもしれません。
そしてその結論は、
「社会や組織の中で理にかなっていることなのかを再認識させていく」
ことで、自分の中では条理だったことが、世の中では不条理だと認識していくことができます。
もちろん、業界の常識は世間の非常識と言われるように、会社が非常識な面もあることも稀にあります。法律や生命にかかわることは問題ですが、企業に勤め、その組織に所属している中においては、その企業のルールに従うことがその企業での条理になります。
反論しても不条理をのみ込んでもダメージが大きい

私自身、あまり反論しないのですが、どう考えても理にかなわないことを言われたりすると、ついつい物言いしてしまいます。「遠慮していたらいい仕事はできない」という考え方なので、感情的に反論していまいがちになってしまっていた頃がありました。
そのガツガツさを評価してくれることがあったり、反対に縁が切れることもあったりと極端でしたけれど、その時はそれでいいと思っていました。
でも反論するには、結構パワーがいりますよね。反論するパワーは、精神的だけではなく体力も消耗します。いつしかそれに疲れ、そうならないために不条理なことものみ込んでしまう・・・、という負のスパイラル状態に。
すると余計に精神的にも体力的にも落ち込んでいくんですよね。不条理をのみ込んだことで自分の心の内に納得できていないことが入ってくることは、偽の自分を作り出しているような状態で、自然と身体に負担がかかっていたのだと思います。
でも、相手の気持ちを理解することに心がけるようになってからは随分ラクになった気がします。
この不条理は相手にとっては条理だ
そんな相手の気持ちを理解することは、理論的に物事を考えるビジネスと似ていますよね。どうしても感情面が先に入って「何言ってるの?」と思いがちになることも多いかもしれません。ですが、論理的に考え、不条理を条理に変化させていくためのコミュニケーションの在り方で考えていくと、今までの不条理ごとも変化が起きてきます。
もちろん、自分自身の考えが不条理だという場面もでてきます。その時は、世間では、社会では、この組織では条理かどうかを捉えていくと、きっと見えてなかったことがわかるようになりますよ。
ぜひ、相手の気持ちに共感できない場面がでてきたときには、考えてみてくださいね。
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