人は誰かに相談するとき、何かしらのフィードバックを求めています。大抵の場合、相談された側はノウハウを知りたいんだ、悩みを解消できる解決法を教えてあげよう、と考えがちです。でもほとんどの相談者はノウハウをフィードバックして欲しいと思っていません。
正確には、最終的にノウハウを知りたいこともあるけれど、相談し始めた当初に必要としているフィードバックは、ノウハウではないことが多いのです。相談者が求めているフィードバックを間違えてしまうと、余計にこじれてしまうことがあります。
そうならないために、「相談されている今、そこに必要とされるフィードバックはどのようなことか」、についてまとめてみました。
あなたは相談したとき、このようなフィードバックをされたことはありませんか?
- 相談していたら、勝手に違う方向に答えを持ち出された
- ただ話しを聴いて欲しかっただけなのに、自分の考えを否定された
- 軽い相談をしたつもりが、相手が方法論・解決論を話し始め延々と説教をされてしまった
これは、あなたが相手に求めていることと、相手がどのようなフィードバックを求めているのかを察することに、差が生じているからです。
誰かに相談するということの意味
何かしらの専門相談室のような場ではない限り、相談者はノウハウや解決法を知りたいからあなたに相談しているわけではありません。
相談することで、私の悩んでいる気持ちをわかって欲しい、と思っています。
例えば、しんどい、辛い・・・、という言葉を並べているあなたに対して
という言葉をかけてあげるだけでも、私のことをわかってくれた、と心がフワっと軽くなります。
また相談者はノウハウよりも
今までわからなかったことに「気づく」ことを求めています。
今までの自分の経験値・頭の中にある視点とは異なる視点からのフィードバックをしたり
悩んでいる最中では見つからなかった気持ち、ボキャブラリーを返してくれた
そんなときに、ハッと気づかされることがあります。
しんどい・辛い・・・、という言葉を並べているあなたに対して
あなたと異なる視点のフィーバックは
ということが言えます。
また、悩んでいる最中では言葉・ボキャブラリーとは
という言葉だけでも、相談者は
とあなたが投げかけた言葉に共感し、私のことを理解してくれているとホッと心をなでおろします。
先読みしがちなフィードバックの危険
つい先日、私はある相談会に参加し、嫌悪感を持ったことがあります。中途半端な気持ちで参加する場ではありませんでしたが、参加した途端ダメ出し連発な言葉を投げかけてくるんですよね。個別相談ではなかったので、相手も決して私個人に言ったわけではないのですが、敵意むき出しな言葉連発に驚いてしまいました。
良い言葉で言うと厳しい面を見せている、とも言えます。それで中途半端な気持ちの方は去ってもらって結構です、という姿勢の表れかもしれません。でもそれは相談会ではなく、説明会でするものですよね。
と言っていましたが、私自身ノウハウを知るためにきたわけではないから当たり前だろうって感じです。
ノウハウを教えるならコンサルティングや説明会でどうぞっていう感じですよね。
そんな説明会なのか相談会なのか何だかわからない状況の中、参加しにきたからには何かしらの「気づき」を持って帰りたい私。せっかく来たし、時間もかけているのだから何か気づきを得なければもったいない。
私は当初、現状ある課題を市場に近い第3者の視点からのフィードバックを求めていたのですが、主催側がそんな感じではなかったので、周りの話しを聴きながら、自分の課題に転換して考えることにしました。その中で、モヤモヤしていたことが何かに気づくワードが拾えたので、とりあえず成果ありの相談会?(説明会)でした。
気づくことが成長の種になる
相談する側の視点と、聴く側の視点にギャップがあればあるほど、今そこで必要とされるフィードバックは全く意味をなさないものになります。
先ほどの相談会の話しでは、主催者側は事前に何かしらの情報を見て、きっとこんなことを求めているのだろう・・・、とあさっての方向へ向いてしまったのでしょうね。
ノウハウなんて今の時代、ネットで調べたら溢れるくらいあるので、相談者はそもそもノウハウを聞きたくて相談にきているわけじゃないんです。
ノウハウよりも
今の自分の中ではわからない感情の気づき
自分の視点にはない新しい視点の気づき
を知りたいだけなんです。
もしあなたが誰かから相談を受けたとき
こんなノウハウがある
こう解決できる
というのではなく、感情の気づき、新しい視点に気づくフィードバックをしてあげてみてくださいね!
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