1つのネガティブな些細な事柄だけをピックアップして、全体から見ると悪くないような現実でも、悪いとしか思えなくなる「心のフィルター」。客観的根拠がないのに、モノやヒトに非好意的なゆがんだ見方、感情を抱いてしまいます。例えば、周りから良い評価を受けていても、ある日ある人から受けた悪い評価がずっと頭から離れず思い悩んでしまう状態のことです。
今回は心のフィルター、偏見と捉えてしまいがちな方の特徴と対策についてまとめてみました。
ネガティブの黒い一滴が全体に広がってしまう
キレイな海辺で夕焼けを見ているあなた。その場にいるだけで心身ともに清らかになる雰囲気の中でふとみつけたこんなもの。
この一つの空き缶のゴミを見ただけで、全てが嫌になってしまう状態。それが「心のフィルター」です。
どれだけキレイな海を見ても、汚くゴミが落ちていたりするだけで、それまでの清らかな状態を忘れてしまうほど全てが嫌になってしまいます。その一瞬で、頭の中はネガティブでいっぱい、一筋の光も見えません。
たった一つの目線や指摘がパフォーマンスを下げていく
世の中万人受けできることや、100%あなたの意見に賛同します!という状況はほとんどありませんよ。人はそれぞれ考え方も価値観も異なるものだからこそ、反対や否定意見は少なからずでてくるものです。
職場での会議や仕事中でもこんなことありませんか?
- 議題にいつも反対してくるスタッフがいる
- 問題なく進めている資料に必ず指摘をする部長が気になる
- 会議中、一人だけ無表情のまま賛成か反対かわからず気になってしょうがない
これはすべて「心のフィルター」にかかっている状態です。全体の9割は賛成や賛同をしてくれているけれど、たった1割、たった一人の言動が気になってしまう。その気になる気持ちが膨れ上がり、嫌な方向へしか進んでいかない状況に頭が追い込まれてしまうのです。
心のフィルターにかかったときの対処法
一度気にしてしまうと、気になってしょうがないですよね。私もよくあります。セミナーやMTGで発表をしているとき、ある方の無反応な表情、PC操作をしながら聞いていて目を合わせてくれない雰囲気…。話しに面白味がないのか、何か不手際なことを発言してしまっているのか、など話しながら頭の中で駆け巡ることは良くあります。
同じよそんな状況に陥ったときは、「心のフィルター」にかかってしまっていると客観的に自分を見ることで、
- 気になってしまう一点集中から、周りを見渡す視野が拡がる
- 視野が拡がることで、心の余裕が生まれる
- 客観視することで、一つのことだけ無意味に気になっていたことから解放される
心のフィルター、心の眼鏡越しに見ている事柄をはずしてみることで、景色や世界が変わります。心の眼鏡がグレーな人は、眼鏡をはずすだけで、クリアな世界に気づくことができます。
あなたは、どのような心のフィルターを抱えていますか?そのフィルターを客観視できることで、今までフィルターにかけていたことで見えなかった相手の考えや気持ちに気づくことができます。そうすることで、自分の価値観や考えの幅もグンと拡がります。
最後に
認知の歪みは誰にでもあります。職場でも家庭でも友達関係でも。認知の歪みが生じたときにどれだけ早く気づけるかによって、思い悩む時間は極端に少なくなります。自分自身で気づくことももちろん大切ですが、あなたの周りに同じような状況があった時、認知の歪みのことをお話ししてみてください。すると相手は思い悩んで固まってしまった考えが柔らかく、リラックスして落ち着くこともあります。
そんな時があれば、是非その方に声かけしてみてくださいね。
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